眠れ蜜是一部片,岩佐寿弥は、4年ぶりの作品『眠れ蜜』によって、フィクションとドキュメンタリーの間に横たわる茫漠とした領域の探求をさらに推し進めた。詩人・佐々木幹郎がシナリオを書いた本作は全3部に分かれたオムニバス作品で、3つの世代に属する3人の“女優”(うち長谷川泰子は中原中也の恋人であった人物)がそれぞれ「自分自身」という役柄を演じるという趣向。和田周と吉行和子が語り合う第2部のみがカラー撮影で、ロケーションは雪の降る小樽の街で行われた。監督以下、スタッフがあえて画面に現れるのも興味深い。 撮影: 田村正毅
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