季節風の彼方に是一部剧情片,シベリアからの季節風がきびしくふきすさぶ奥出羽の丘陵地帯。米代高校の那村文江は大学進学をひかえ、はげしい進学熱に燃えていた。ひそかに思慕をいだく幸田先生にはげまされながら。しかしわずかに国有林によって炭焼に生計のかてを求めている文江の家では大学進学はとうてい夢にすぎなかった。娘の望をかなえてやれぬ文江の父は酒を飲んで荒れていた。父も苦しんでいる……こう知った文江は、彼女の村から更に五里も山奥の避地...